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棚C まかせたあとを守る ── 第7章の深掘り 2026-07-26 読了 約4分

承認をどこに置くか
手前に置くか、後ろに置くか

この記事について

安全にしようとして、すべての手順の前に承認を置くと、そこが渋滞します。やがて中身を見ずに押すようになり、承認は形だけになります。置き方には三通りあり、使い分けが要ります。

第7章「人が決めること」を深く読む 全3本C-07-2 / 全3本
  1. 入口人が決めること ── 自動化しない線
  2. C-07-1自動にしないと決めた仕事 ── 線の引き方
  3. C-07-2承認をどこに置くか ── 手前に置くか、後ろに置くか
  4. C-07-3間違えたとき、誰が答えるのか

01全部の手前に置くと、形だけになります

承認の画面に毎日五十件が並ぶと、人は読まなくなります。一件ずつ中身を確かめる時間がないからです。まとめて押すようになると、承認は通過の儀式に変わります。

承認は、置けば安全になるものではありません。読まれてはじめて意味を持ちます。ですから、読める件数まで減らすことが設計の中身になります。

件数が減らないまま画面だけ整えても、事態は変わりません。まず本当に人が見るべき件はどれかを絞ります。絞れないうちは、承認を置くこと自体が先送りになります。

02置き方は、三通りあります

実行の前に止める、実行してから見せる、そして一部だけ抜き取って見る。この三つを、内容によって使い分けます。

三通りの置き方

実行前 ── 押すまで動きません。戻せないものに使います。件数は少なく保ちます。
実行後 ── 先に動かし、あとで一覧を見ます。取り消せる仕事に向きます。
抜き取り ── 全部ではなく一部だけ見ます。件数が多く、傾向を見れば足りる仕事に向きます。

抜き取りは軽く見られがちですが、量の多い仕事では実務的です。百件を全部見るより、十件を丁寧に見るほうが、ずれに気づきます。

三つを混ぜないことも大切です。押さないと動かないものと、すでに動いたものが同じ画面に並ぶと、見る側が取り違えます。分けて出します。

03実行前に置くのは、戻せないものだけです

判断の基準は前の記事と同じです。取り消せるかどうか(C-07-1 自動にしないと決めた仕事)。支払い、対外的な公開、削除。ここは押すまで動かしません。

逆に、社内の記録や下書きの作成まで実行前に置くと、承認の列が伸びます。列が伸びると、大事な一件が埋もれます。

04一覧を短く保つのが、設計の中身です

承認する側の負担を減らす方法は二つです。上げる件数そのものを減らすか、一件あたりの判断を軽くするか。

後者は、見せ方で変わります。何を根拠にその案が出たのか、何が変わるのか、取り消せるのか。この三つが一画面に無いと、人は判断できません。画面を作る前に、この三つを決めます。

AIを使う画面の作り方は、公開されている設計指針が参考になります(英語)。Google「People + AI Guidebook」↗

05承認は、一か所に集めます

仕組みごとに承認の画面が散らばると、見落とします。当社は、どの仕組みから上がってきたものでも一つの場所に集めて、そこだけを見れば済む形にしています。

集めると、もう一つ良いことがあります。溜まっている件数が見えます。承認待ちが増え続けている仕組みは、線の引き方を間違えているか、そもそも人が要らない仕事です。溜まり方が、設計の答え合わせになります。

集約は、承認する人が替わったときにも効きます。どこを見ればよいかが一つに決まっているからです。担当が替わるたびに手順を教え直す状態は、いずれ止まります。

06承認しなかったことも、記録します

押した記録は残りますが、押さなかった記録は残らないことがよくあります。差し戻した件と、その理由。ここが残っていると、次の改善の材料になります。

差し戻しの理由が同じところに集まっていれば、その部分は作り直せます。人が毎回直しているところは、自動にできる余地がある場所です。

反対に、差し戻しがまったく出ていない承認は、見直しの対象です。押すだけの手順になっているのなら、置く場所が違います。

差し戻しの理由は、短くてもかまいません。一行あれば、あとで集められます。

07当社の場合

直近7日で決まった件数は 88件、30日では 373件 です。この数が読める範囲に収まるように、上げる基準のほうを調整しています。承認の場所は一か所に集約しました。

溜まっている件数を毎日見て、増え続けているものは線を引き直します。数え方は「AIの中身」に開いています。

08まとめ

止める場所が決まっても、間違いは起きます。次は、そのときに誰が答えるのかという話です。

第7章の枝 ── いま読んでいる位置
第7章 人が決めること C-07-1 自動にしないと決めた仕事 C-07-2 承認をどこに置くか(いまここ) C-07-3 間違えたとき、誰が答えるか

章と記事の全体は図書館の見取り図で一枚にまとめています。

当社の決定件数は直近7日で 88件、30日で 373件 です。読める件数に収まるよう、上げる基準のほうを調整しています。数え方は「AIの中身」に開いています。

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間違えたとき、
誰が答えるのか。

承認を置いても、間違いは起きます。責任の所在と、説明できる記録の残し方を次に。

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